– コミュニケーションの原点はFace to Face –

プレゼンでモラル教育

東京成徳大学中学・高等学校 増澤文徳

このプレゼンピックにおけるテーマの設定は、私たちがインターネットを利用する上で、いくつもの危険地帯が待ち受けているものを想定して設定したものである。特に学校における情報教育では、モラルよりも操作の教育が中心となることが多い。しかし、家庭においては学校に情報教育に関するモラル指導を委ねているのが現状である。情報が氾濫する中、インターネットにかかわる生徒との関係をどのように構築していくかということについては、生徒が主体的に学ぶことができていないのが現状である。

この合同授業~プレゼンテーション大会を通して、お互いに情報化社会に対するモラルを認識し、ネットのワナや危険に対する対処ができることを期待しているものである。
この取り組みにおいては、コミュニケーションの原点をFace to Faceに置き、正確なニュアンスが伝わりにくい文字情報から、自分が誰に何を伝えたいかに応じて、独創的な表現方法を取り入れることにある。

プレゼンピック2004において、様々なコンテンツを作成または演出して、聞き手である生徒にプレゼンテーションしていた光景を思い起こすと、年々プレゼンテーションの質が向上してきたことに喜びを感じる次第である。

聞き手である生徒も発表者に対して大きな拍手でエールを送っていたが、そこには様々な拍手があったように思われる。「お疲れさま」「素晴らしい発表だったよ」「頑張ったね」など拍手の音色が様々に聞こえたのは、私だけだろうか。発表チームも大役を追え、安堵している光景の裏側には、もっと「こんなことをやっておけばよかった」などと模索しているチームも多々あったように感じた。

本大会を終えて、プレゼンターと聞き手の双方にとって大きな資産ができたものと確信できるプレゼンピック2004であったように思われる。
また、大会は多くの関係者の方々のお力があったからこそ、成功裏に終えたことを、あらためてここに感謝申し上げます。